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オーブ軍基地内は俄かに慌しくなる中、軍敷地入り口ゲート前で巨大 トレーラーを横に騒ぐ男が居た。 「だから言ってるだろ!!俺はフォト・ジャーナリストだって!!」 「じゃあ、目的は?」 警備兵の相手を疑うような質問が続く。 「決まってるだろ、終戦したのにこの惨事だろ。現地取材だよ。それと、“オノゴロのタイガーシャーク”にインタビューしに来たんだ。 俺は自分の見た真実をみんなに伝えたい、ただそれだけだ!!さっきから同じ事ばかり聞くなよ。」 すると、別の警備兵が積荷の確認をしていた。 「このモビルスーツは何だ?」 「こいつは現地に接近して撮影する時に使うんだよ」なかばあきれた調子で男は答える。 そんな押し問答が続く所にトレーラーの後方から一台のバイクが飛び込んできた。ミコクだ。 ゲート前にバイクを止めると騒ぐ男に「何の騒ぎですか?」と問い掛ける。 男は事情を説明するとミコクは笑って答えた。 「僕に取材?」 「えっ?タイガーシャーク?」 偶然にも御目当ての人物に出会えた男はすぐさま手に持っていたカメラのシャッターを切った。 「最初の一枚、“オノゴロのタイガーシャークの素顔”か。俺はジェス・リブル。フリーのフォト・ジャーナリストだ、宜しく。まさか、こんなに直ぐに会えるなんて、俺ってラッキー!!」 握手を交わすとミコクは警備兵に問いただす。 「許可証も有るのに何故入れてあげないのですか?このモビルスーツ、見たところ武器も装備してないようだし。 自分の側から離れなければ問題無いでしょ。上には話が行ってるんだから良いのでは?」 そう言われてしまうとさすがに返す言葉も無くなったのか警備兵はゲートを開けた。 やっとの思いで敷地に入ったジェスは軍港にトレーラーを停めてミコクと同行することとなった。 日が高いうちに来れなかったのは何故かミコクに聞かれると、「沖合いの騒動のせいで船の入港が遅れた」との事。ついてない男である。 「よう、オノゴロのタイガーシャーク!!」 軍服に身を包む事もせず、足早に自機のハンガーに向かうミコクに親しげに声を掛けるネオ。 「状況は?」質問しようとするミコクをなだめるかの様にネオが肩を組んでちゃかす。 「おいおい、未だ戦闘になると決まった訳じゃないんだぜ。落ち着けよ。」 「まったく、何処の誰だか知らんが今更ドンパチしに来るとはネェ。迷惑極まりない話だろ。そちらさんは?」 「ジェス・リブル。フリーのフォト・ジャーナリストです。」 ミコクがネオに紹介するとジェスはすかさずシャッターを切った。 「おっ、良いネェ。カッコ良く撮ってくれよ。」 とても惨事が起きた様には思えないくらいの軽い乗りで話すネオに二人とも唖然としてしまう。 「まっ、救助隊の報告待ちだから、しばらくは待機だそうだ。とりあえず着替えてこいよ。」 そう言い残すと自機のハンガーへと消えて行く彼を横目に自分のロッカーへと向かう。 「さっきの人は?」ジェスの問いにミコクはどうでもよさそうに答えた。 「えっ!!あの人が“オーブ・天空の守護神”の一人かよ意外だなぁ。後で取材しなくちゃな。」こちらは「ジャーナリストの虫」が騒ぎ出したようである。 「今度さ、“天空の守護神”と“タイガーシャーク”のスリーショットなんかおねだりしてもイイかな?」こうなるともう止まらない。 「機会が有ればね」ミコクはさらりと受け流す。 今は「それどころではない」と言う心境なのだ。 その頃、ルイは“シャークスケール・システム”の最終チェックの為、モルゲンレーテ社に到着していた。 何とかこれを使わずに済む方法は無いだろうか。 出来る事なら自分の手で破壊したい。 そんな気持ちで作業を進めていると不意に疑問が浮かんできた。 これの立案者は誰なのか? これを使用するパイロットは誰なのか? 手元に有る資料では何も解らない。 唯一、解っているのは「海軍」が使用する事だけである。 彼女の中に言い知れぬ不安だけが湧いてきた。 |
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